どうして突然、花粉症になるの?
花粉症とは、簡単にいうとスギなどの花粉を吸い込むことによって起こるアレルギー性の病気です。
今まで花粉症ではなかったのに突然、花粉症になったという人をよく聞きます。
花粉症になるのは、花粉を吸い込むことによって体内にIgE抗体(免疫グロブリンE)という抗体をつくる体質に関係しているんです。
IgE抗体ができない体質の人は、花粉が目や鼻の粘膜に付着したとしても花粉症の症状は出ません。そしてIgE抗体をつくる体質の人でも、生まれてすぐに花粉症になるわけではありません。症状が出るまでにある程度の期間がかかります。
たとえばスギ花粉であれば、IgE抗体が体内でつくられ発症に至るまでの量まで通常で20〜30年程度かかるといわれています。ですが、吸い込む花粉の量や体質、環境などによって発症するまでの期間は変わってきます。
そして花粉症の症状はとしては、まず鼻や目の粘膜に花粉が付着しアレルギー反応を起こし、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がみられます。
その他の症状として、花粉の付着により、のどのかゆみや咳に肌荒れなどが起こることもあります。さらに体のだるさ、頭がぼーっとする、熱っぽさ、イライラするなどの症状もおこることもあります。
花粉症のは鼻の症状
花粉の症状は目のかゆみがあればわかりやすいのですが、鼻の症状だけでは風邪の症状にとても似ています。
つい風邪と勘違いしがちですが、花粉症では微熱がでることもありますが、風邪のような38度以上の熱がでることはありません。
鼻の症状としては、
・鼻水……風邪のような粘りけのある鼻水ではなく、水のようなさらさらの鼻水がかんでもかんでもでてきます。
・鼻づまり……風邪のとき以上に頑固で、鼻で息をすることが困難な状態になります。その息苦しさで集中力もなくなってきます
・くしゃみ……鼻がむずがゆくなってくしゃみがよくでます。
もしこのような症状だと花粉症の可能性がありますので、近くの病院で医師に診察してもらいましょう。
花粉症の目の症状
花粉症の症状としてもっともわかりやすいのが目の症状ではないでしょうか。
花粉が目に付着することにより、強いかゆみが起こります。そして涙がぼろぼろと出て腫れぼったくなります。
かゆさのあまり目をこすったりすると結膜や角膜を傷つけるのでやめましょう。さらに、角膜炎などを引き起こし視覚障害が残ることもありますので注意が必要です。
花粉症症状の対処法
◆減感作療法(げんかんさりょうほう)
減感作療法とは、花粉エキスを薄めた液を何度も繰り返し注射し、アレルギー反応を起こす体質を改善する治療法です。
薬の治療が効きにくい場合やスギ花粉以外の花粉でもアレルギー反応を起こし、花粉症の症状が長引く場合などに行う治療 法です。
効果のほうは5割程度で、治療には3年以上かかります。
◆くすりによる治療
抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬、外用薬(点鼻薬、点眼薬)、漢方薬などを処方し、症状を抑えるものです。
薬による治療は副作用が起こる場合がありますので、医師に相談することが大切です。
◆レーザー手術による治療
レーザー手術は鼻づまりの症状に効果があります。
鼻の粘膜の表面をレーザーで焼いて花粉に強い粘膜にします。
効果は個人差がありますが2年程度だそうです。
◆規則正しい生活による体質改善
花粉症の症状を改善するには体質から改善していくことが大切です。
疲労や睡眠不足、ストレス、偏った食生活なども体の抵抗力を低下させます。
適度な運動で体を鍛えたり、十分な睡眠をとる、ストレスをためないなどを心がけましょう。